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日本人にとって和とはなにか

集団における秩序の研究

日本人にとって和とはなにか
著者 高際 弘夫
ジャンル 社会諸科学-思想・歴史・生活
出版年月日 1996/10/26
ISBN 9784561510321
判型・ページ数 B6・216ページ
定価 1,606円(本体1,460円+税)
在庫 在庫僅少
 

内容説明

日本人が大切にする「和」。聖徳太子以来,「和を以て貴し」とするイデオロギーは日本文化の隅々にまでいきわたっている。和する事で何が解決され何が問題となるか。和の意味を改めて現代の日本人に問いかける1冊。

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目次

まえがき

第一章 和を以って貴しと為す
 一 和魂隋才 ― 仁に変わる和
 二 和は政治に役だつ
 三 生きている神道

第二章 ムラが近代的和社会の原形である
 一 生きていくためにも必要な倫理・道徳
    宗旨は二の次
    生活に織り込まれた伝統的相互扶助
 二 自由と平等
    ムラの会合
    おんな言葉のない世界
    世話役による支配

第三章 和の原理
 一 和は正義をこえる
 二 忠誠心
 三 否定される個性
 四 和に堕したとき
 五 和の倫理
 六 イデオロギーとしての和

第四章 和の成立と機能
 一 和の成立と和を支えるもの
    和集団形成のノウハウ
    新しい「仕事の哲学」が必要である
    和ははじめから情緒的
    和集団間の競争
 二 和の機能
    同僚の仕事は手伝わなければならない
    経済成長を可能とした和集団
    根回し
    不毛な議論
    タテ組織の意味
    寄合調査団の成果を決定するもの

第五章 社会の再生産過程
 一 教育は社会の再生産を目標とする
 二 社会の再生産の方法
 三 品質管理の対象となる生徒
 四 「いじめ」問題は存在しない
    いじめられる者といじめる者
    いじめに対策があるか

第六章 政治と決定
 一 祭事としての会議
 二 「和の神」の祭事
 三 和集団の形成と維持が政治である
 四 名目上の決定者と思考停止
 五 迅速な決定の必要
 六 理性的論争のない決定
 七 指導者の条件

第七章 和の陰に
 一 非 和
 二 和を拒否された人びと
 三 和が憎悪されるとき
 四 和さない者

第八章 「おおらかさ」を求めて
 一 国家神道 ― 最悪の習合形態
 二 個人主義
 三 自らそなわる品位と威厳
 あとがき

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