経営・会計を中心とした社会科学系出版社
ホーム > 生・販統合マーケティング・システム

生・販統合マーケティング・システム

生・販統合マーケティング・システム
著者 矢作 敏行
小川 孔輔
吉田 健二
ジャンル 商業-マーケティング
出版年月日 1993/06/26
ISBN 9784561660767
判型・ページ数 A5・304ページ
定価 3,738円(本体3,398円+税)
在庫 品切れ・重版未定
 

内容説明

情報化の進展が,生産・販売・物流に与えた影響は何か。バブルの終焉とともに経済的効率化と社会的有効性が問われている今,情報とモノの相互作用が生み出す最適化を鍵として新しいマーケティング・システムを構築する。

このページのトップへ

目次

はしがき

            第1部
    マーケティング・システムの構造と革新

  1章◇「モノ」と情報の相互作用
   1.物的フローの把握
    (1)『物資流通技術論」
    (2)交変系
   2.ロジスティクス再認識論
    (1)物流費用の高騰
    (2)戦略提案
   3.在庫調整メカニズム ― 延期-投機の原理
    (1)バックリン・モデル
    (2)延期-投機の原理の含意
    (3)延期化と投機化の限界
   4.統合マーケティング・システム
    (1)垂直的マーケティング・システム論
    (2)三つの類型
    (3)『機能の調整」と「組織の統合」
    (4)新しいイメージの獲得

  2章◇マーケティング情報システムの構造と革新
   1.マーケティング・システムにおける情報化の意味
    (1)四つのマーケティング情報
    (2)電子的情報の特性
    (3)ニーズ・データ利用における変化
    (4)取引データの情報化メリット
   2.取引情報とモノの流れ
    (1)情報の物流制御機能
    (2)物流制御のための事前情報処理
    (3)市場範囲の拡大と在庫削減効果
    (4)品揃え位置の投機化
    (5)製品形態確定の延期化
   3.情報のシステム統合メカニズム
    (1)情報共有によるシステム安定効果
    (2)情報処理と意思決定の分散
    (3)システムの囲い込み
    (4)統合システムの対立と高次統合
    (5)システム統合の範囲

  3章◇小売チェーン組織と情報化
   1.チェーン組織の内部矛盾
   2.1960年代モデルと1990年代モデル
   3.単品管理システムの改善
   4.発注業務構造
   5.情報ネットワーク組織化の展望

  4章◇「延期-投機」の原理の拡張概念
   1.理論の概要
    (1)延期の原理
    (2)延期-投機モデル
    (3)課  題
   2.理論の展開 ― 生産様式
    (1)受注生産と見込み生産
    (2)分散生産と集中生産
   3.理論の展開 ― 流通様式
    (1)リードタイムの長短
    (2)ロットの大小
   4.マーケティング・システムの類型
    (1)流通様式
    (2)延期-投機の両極
   5.生産と流通の相互関連性
    (1)仮  説
    (2)延期-投機水準のシフト

  5章◇品揃え位置の投機仮説
   1.品揃え位置の決定
    (1)品揃え形成過程
    (2)中間品揃えの重要性
   2.財の新結合とロット・サイズ
    (1)量的効果
    (2)質的効果
   3.流通チャネル構造の変化

            第2部
         ケース・スタディ

  6章◇生産・販売統合システムの構築
      ― 花王,キリンビール,ソニー ―
   1.花王のロジスティクス・システム
    (1)物 流 量
    (2)従前の商流・物流システム
    (3)ロジスティクス・システムの基本的考え方
    (4)ロジスティクス・システムの構築
    (5)トータル・コストの考え方
   2.キリンビールの需要調整物流システム
    (1)背  景
    (2)需給調整システムの確立
    (3)大型物流センターの構築
   3.ソニーの生産・販売・物流統合システム
    (1)ソニーの規模
    (2)プロジェクトの背景
    (3)ストリーム・システムの概要
    (4)主な改革点
    (5)実行のための要素
   4.ロジスティクス・システムの比較分析

  7章◇多品種少量在庫の短サイクル・システム
      ― コンビニエンス・ストア ―
   1.小売業態と流通サービス
    (1)形態効用
    (2)時間・空間・所有効用
    (3)消費の即時性ニーズ
   2.小売業務構造
    (1)多品種少量在庫販売
    (2)短サイクル・システム
    (3)消費の即時性ニーズと業務戦略
    (4)在庫リスクと業務戦略

  8章◇統合型商品供給システム
      ― セブン-イレブン・ジャパン ―
   1.物的流通システムの基本構造
    (1)基本特性
    (2)財の新結合
    (3)取引特殊的投資
   2.配送センターの運営実態
    (1)菓子の場合
    (2)日用雑貨の場合
    (3)米飯の場合
   3.配送センターの運営実態

  9章◇スルー型配送システム
      ― イトーヨーカ堂・ダイエー・菱食 ―
   1.物的フローの類型
    (1)コスト・トレードオフ
    (2)従来型の物的フロー
    (3)スルー型配送システム
   2.イトーヨーカ堂の情報物流システム
    (1)イトーヨーカ堂の経営
    (2)情報システムの変更
    (3)発注から販売までのトータル・システム
    (4)物流センターの分散化
   3.埼玉流通センターの役割
    (1)埼玉センターの概要
    (2)センターにおける商品の流れ
    (3)センターからの配送
   4.共同配送センターの仕組み ― 松下鈴木
    (1)新物流システムへの移行
    (2)松下鈴木・鳩ヶ谷配送センター
    (3)ピッキング作業と配送ルート
    (4)配送効率改善の歴史
    (5)共配センターの機能評価
   5.スルー型物流システムの比較分析
    (1)ダイエーの新物流システム
    (2)菱食のRDC構想
    (3)流通機能行為の分担

  10章◇統合なき調整
      ― 「書籍」と「切り花」 ―
   1.非統合型調整組織
   2.書籍流通の特徴
    (1)単純な流通制度
    (2)製品特性とアイテム数
    (3)返品と特異なリスク負担
    (4)書籍流通における変化の方向
   3.出版流通の実際
    (1)受発注システム
    (2)物流の仕組み
    (3)情報物流システムの改革 ― 日販王子流通センター
    (4)情報システム導入後の効果
    (5)物流センターの集中と分散
   4.類似事例 ― 切り花
    (1)切り花の流通システム
    (2)卸売市場の特異な役割
    (3)生産者の市場対応
   5.マーケティング・システムの比較分析
    (1)商品と市場特性の共通点
    (2)マーケティング特性の相違点
    (3)販売予測力 ― 店頭依存度と品揃え形成
    (4)市場取引システム ― 返品と転送
    (5)生産技術 ― 仕込み期間と流通加工度
    (6)システム統合の条件 ― 情報化と商品コード化

  11章◇継続的取引関係
      ― セブン-イレブン・ジャパン ―
   1.CVSシステムにおける取引関係
   2.継続的取引の要因
   3.取引監視のルール


  補論◇ビジネス・ロジスティクス戦略
   1.ビジネス・ロジスティクスとは
    (1)定 義
    (2)諸活動
    (3)重要性
   2.ビジネス・ロジスティクスの考え方
    (1)企業におけるロジスティクス活動
    (2)ビジネス・ロジスティクスの概念
    (3)ロジスティクス・システムの構築
   3.ビジネス・ロジスティクス戦略
    (1)戦略目的
    (2)計画のレベル
    (3)主要課題
   4.ロジスティクス・システムの変更
   5.ビジネス・ロジスティクス戦略策定のための
               ガイドライン

   参考文献 

このページのトップへ