内容説明
高度成長期初期に隆盛を誇っていた繊維・アパレル産業は、早々にアジアの後発工業国との競合にさらされるようになり、現在は輸出するどころか国内シェアも奪われ、事業をたたむ企業も大変多い。
本書は、このような状況下でも成功を収めている岡山のジーンズ産業と今治のタオル産業、また比較対象として未だ衰退が止まらない岐阜の婦人アパレル産業を取り上げ、企業ネットワークの観点から各地の分析を行い、優位性の要因として、「商人的リンケージ企業」という新しい概念を提示する。
繊維・アパレル産業だけでなく電機産業も、グローバルな競争の中で同様の傾向をたどっており、今後、これらの産業に限らない日本の製造業が、その優位性を維持していくにあたり有益な示唆を提示する。
関連記事
- 『地域産業集積の優位性』が中小企業研究奨励賞準賞受賞! - 2019.02.22